Cocoです。
レアジョブ英会話 では馴染みの講師からフィリピンの習慣について聞く機会があります。
講師たちは文化・慣習を含めさまざまなことを教えてくれますが、今回教えてくれたのはフィリピンの伝統衣装に関してでした。
フィリピンは長くスペインに統治されていた歴史があります。
仲のいい講師はその歴史の話をあまりしたくないようで、慎重に言葉を選びながら話していたのが印象的でした。
長くスペインに統治されていたからか、日常の言語(タガログやビサヤなど)にはスペイン語由来の単語が多いですし、古い町並みを見ると洋風の建物が多く見られます。
着衣に関しても例外ではありません。
今でこそ普段着は日本人が容易に想像できるような夏服とほとんど大差ないものを着ています。
でも伝統衣装・正装についてはヨーロッパの歴史や文化の影響を強く受けたような印象を受けるものです。
…もっとも、残念ながら私は世界史に疎いため「面影」が残るという表現すらあっているかどうかあやしいのですが。
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今回は女性の伝統衣装について聞く機会がありました。
レアジョブの教材のひとつ「カンバセーションクエスチョン」の中に、日本の伝統や文化などについて説明するトピックが含まれています。
馴染みの講師とは、私が日本の文化・伝統に関する話をする代わりに講師からフィリピンの文化・伝統について教えてもらう、という形式で使っています。
フィリピンの女性の伝統衣装は、スペイン統治時代の影響を強く受けたものです。
女性の正装は「テルノ」と呼ばれる白っぽいドレス。
パイナップルの繊維などで作られており、バタフライ・スリーブが特徴的です。
パイナップルの繊維のことをピニヤ(Pinya)と言うそうで、この伝統衣装を講師は「フィリピニャーナ」と言っていました。
mad ethnic right now 🇵🇭🇨🇳 #prom2018 pic.twitter.com/uGm3C4vrpD
— TRICIA-JANE (@tricxajane) 2018年5月4日
これがフィリピンの伝統衣装。フィリピニャーナもしくはテルノと呼ばれているものです。
バタフライスリーブがやっぱり特徴的。そして細かい刺繍がほどこされているように見えます。
隣のメガネの男性の衣装もフィリピンの伝統的な衣装です。
講師は「機会があったら着てみなよ、とってもエレガントで美しく見えるから」と言っていましたが、そもそもこのテルノ(フィリピニャーナ)はフィリピン国内でも売っているところが多くないらしく、探すのが大変だそうです。
↓と思ったら売ってるサイト見つけました。日本円換算だとハンドメイドなのに安い…と思いますが、現地の人にとってはとても高級な衣装です。
残念ながら「フィリピニャーナ」「テルノ」に関する日本語のまともなサイトなどがなさそうなので、英語で書かれたサイトを参照しつつこの記事を書いています。
こういうときに英語学んでいると便利ですね。
よほど難しくない限りは自分で情報を入手することができますから。
この記事によると、そもそも「テルノ」は大昔にあった衣装から進化してできたものだとのこと。
「テルノ」の原型とも言うべき衣服はマリア・クララと呼ばれているものなのだそうですが(*諸説あるみたいです)、4つのパーツからできていました。
i want a maria clara dress so mf bad yall pic.twitter.com/qkY7nNpA6n
— liyah™ (@vthicc) 2018年11月9日
1. カミサ:ピニャ(パイナップル繊維)など、薄手の半透明の生地で作られた襟のないブラウス。袖は、天使の羽や鐘のような形だったそうです。
2. パニュエロ:カミサと同じ素材で作られた、角張った正方形の布。三角形に折り畳んで、肩に大きなフリルや襟のように着用します。カミサはネックラインが低かったため、襟首と上半身を覆うために使われたようです。
3. サヤ:床まである長いスカート。
4. タピス:膝丈のオーバースカート。デザインは様々で、たいていは不透明な生地で作られています。
もうひとつ、Mestizaという名前のドレスもあったようです。こちらは袖が非常に大きいのが特徴です。
Elegant Mestiza ladies of Manila late 1800s, awesome filipiniana dress made of Piña fabric richly embroidered, photo credit from pic.twitter.com/qGs01zcnS0
— Memorias de las Viejas Filipinas (@ViejasFilipinas) 2019年6月11日
Fourth gender Tornatrás Mestizx multidisciplinary artist, Irene Villaseñor, on decolonizing time in diaspora: https://t.co/j8CBzwOh8u
— Plexus Online (@Plexus_Online) 2018年10月22日
Note: The photo is of the author's aunt wearing a Maria Clara gown, the traditional dress of mestiza women in the Philippines. pic.twitter.com/DLRUyHHltb
スペイン統治時代のあと、フィリピンはアメリカに占領されることになります。アメリカに占領されたことによって、フィリピンのファッションは現代的なスタイルに変わり始めました。
1920年代になると、それまで幅広かった袖はバタフライスリーブになりました。大きなパニュエロも小さくなりました。
もともと「テルノ」という言葉は、スペイン語の「マッチする」という言葉に由来し、同じ生地で作られた衣服のセットを指していました。
1940年代後半までには、「テルノ」は「蝶の袖が付いたワンピース」に進化しました。これが、フィリピンで今日「伝統衣装」と呼ばれているものになります。
現代では様々な色のテルノドレスが販売されており、また、現代のファッショントレンドに合わせて様々な形に変わっているようです。(でもバタフライスリーブは健在)
Gold crepe Terno dress with T’nalak butterfly sleeves and waistband glazed with crystals for Madame Joy Casingal. #jayloconanan #hausofjaylo #design #filipinadress #philippinenationaldress #terno #fashionablefilipinas #art #indigenous #indegenousfabric #culture #fashion pic.twitter.com/v6Cnvawek7
— THE JAYLO (@hausofjaylo) 2020年1月31日
Queen @PiaWurtzbach ready for the Jollibee event! I love love her terno dress ❤️ #missuniverse pic.twitter.com/Q4tOUBh7dr
— Philippinepageantry (@PHpageantry) 2017年7月3日
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