Cocoです。
小学校教員資格認定試験の三次試験(※2020年からは二次試験)で学習指導案を書く試験が課されます。
ところが、三次試験を受けるのは、当然ながら中学校や高校などの教員免許を持っていない人たちばかりです。
過去に受験し、合格してきた人でも、最初は学習指導案ってなに?というところからはじまり、見よう見まねでなんとか作り上げていきました。
そこでこの記事では、私なりの学習指導案についての考えを書いていきます。
学習指導案とはどのようなものなのか、このブログを通して少しでもお伝えしたいと考えています。
関連記事>>>【小学校教員資格認定試験】三次試験の勉強方法
- 学習指導案に関する、ある小学校教員資格認定試験受験者の悩み
- 私自身が学習指導案の書き方を身に着けた方法とは
- 小学校教員資格認定試験で作成する学習指導案に関して
- 学習指導案の構成
- 授業の展開
- 学習指導案作成の留意点
学習指導案に関する、ある小学校教員資格認定試験受験者の悩み
とある質問回答サイトで、認定試験の受験者が質問していたのを見かけました。
質問の内容はと言うと、
学習指導案の書き方についての本を読んだ。
でも、あいにく教育学部を卒業したわけではないので、学習指導案の書き方がさっぱりわからない。
だから小学校教員資格認定試験の三次試験対策ができない。
途方にくれている。
というものでした。
学習指導案の書き方について、通信制大学で教育を学んでいた私から言わせれば、教育学部に在籍していても、手取り足取り先生が丁寧に教えてくれる、といったことはほぼありません。
大学は高等教育なので、そんなものテキスト読めば書いてるでしょ、わかるでしょ、でだいたい終わってしまいます。
スクーリングでも、学習指導案書くべきなのはこういう項目で、というのは一応教わりましたよ。
でも、学習指導案の中身を一体どう書けばいいのか、なんて一切教えてもらえませんでした。
もちろん、大学のテキストを見れば書いてます。
でも、教科書もかなり不親切な書き方になっていたりします。読んだだけではものすごくわかりづらいんです。
私自身が学習指導案の書き方を身に着けた方法とは
私自身が、どのようにして書き方を学んだのかというと、
- 自分でネットで指導案を検索して指導案をたくさん見る
- 実際に書き写して覚える
という手を使いました。
とにかく覚えるまでひたすらお手本を書き写しました。
だいたい10~20くらい、学習指導案を読んで書き写して…としていると、ここの項目にはこのようなことを書けばよい、という共通点が見えてくるんですよ。
そういう共通点が自分で発見できるまでひたすら写経です。
次の段落からは、あくまでも私の意見・考えではありますが、私は学習指導案とはこういうものだよ、というのを書いていきます。
他にも悩んでいらっしゃる方はたくさんいると思いますので。
なお、ここで述べる「学習指導案」とは、指導案全体を指すのではありません。
あくまでも、小学校教員資格認定試験の三次試験で出題されやすい「本時の展開」の部分を指すということを、先に述べておきたいと思います。
小学校教員資格認定試験で作成する学習指導案に関して
小学校教員資格認定試験の三次試験における指導案(本時の指導案)では、おそらく参観・観察した授業の指導案を紙に書き起こし、紙面上で授業を再現させるものになると思います。(少なくとも、私が受験したときはそうでした。)
この場合、指導案は「本時の展開」と呼ばれる部分だけを書けばいい、ということになります。
ここで忘れてはならないことがあります。
指導案は「教師の行動計画書」である、という点です。
授業中に教師が何をしているのか、児童にどのような働きかけをしているのかを見ておかなければ、指導案は一切書けません。
小学校の授業は45分ですが、その45分間を「子どもはかわいいな」で終わらせたら、指導案は書けないんです。
この試験において、授業参観・観察で見るべきは子どもではありません。
教師!!!
教師を見ていなければ書けないんです。
関連記事>>>【小学校教員資格認定試験】三次試験に関して考えること
学習指導案の構成
学習指導案の書き方は、実は人によって様々です。
人によっても違うし、学校単位で書式が決まっていたり、教育委員会がテンプレートを配布していたりします。
だいたい学校単位で統一されていますので、働き始めてから指導案を書く必要がある場合は、そういうテンプレートに従って記述していきます。
ただ、小学校教員資格認定試験で出題される「本時の展開」部分においては、細かい違いはあるものの、だいたいは縦の線で2つに区切られています。
このような感じです。
いくつか実際に学習指導案を見てみるとわかりやすいのですが、
- 縦に区切られた枠の左側には「授業の流れ(予定)」を記入
- 枠の右側には指導上の留意点や評価を記入
という書式になっています。
左側はいわゆる「タイムテーブル」なので、授業の流れをメモしていれば書くことができます。
では、右側には何を書くのか、というところが難しいですよね。
右側に書くことは、授業の流れに沿って
- 教師は児童にどのようなことを気づかせたいのか
- うまくできない児童をどのように支援するのか
- 評価はどのように行うのか
などを書きます。
指導案によっては、右側を「指導上の留意点」「評価」の2つに分けている場合もありますが、基本的には左側は授業のタイムテーブルを書き、右側に留意点と評価を書く、ということを頭に入れておけば十分です。
授業の展開
こんなこというとクサいセリフだと思われるかもしれませんが、45分の授業にはドラマがあります。
説明文や小論文でいうところの「起承転結」のようなものがあります。
だいたいの場合、授業は3つのパートで構成されています。
すなわち、
- 導入
- 展開
- まとめ
です。
導入は最初の5分程度で行われます。
ここでは、前の時間の振り返りや、本時のめあての設定、児童に本時の活動の見通しや、学ぶ内容への興味・関心を持たせるような活動が行われます。
めあてについては、板書をする教科であれば、はじめに教師が黒板にでかでかと目立つように書きます。
私の勤務する小学校では「学習問題」という名前でめあて設定が行われています。
これは必ず青チョークで四角く囲まれるので、誰が見ても「今日はこのことを学ぶんだ」とわかるようになっています。
そのくらい目立つので、授業観察でもまず見落とすことはありません。
また、体育のように板書をしない教科の場合は、教師が口頭で伝えたりすることもあります。
ちなみに体育の授業の場合、導入で準備体操を行ったりもします。私が体育の授業をするときは、たいてい導入時に準備体操をしてしまいます。
展開は、だいたい30~35分程度で行われます。児童が本格的に学んでいく時間です。
授業には必ずストーリーがあります。ドラマと同様、この「展開」の終盤が一番盛り上がる部分です。
「展開」の部分では、教師が児童の机を行ったり来たりしながら児童の様子をチェックしたり、支援が必要な児童に対してなんらかの支援を行っていたりします(机間指導・机間巡視といいます)。
そのような行動が見られた場合は、指導案の右側に記入するようにします。
「展開」の終盤で大きな盛り上がりを見せたあとは「まとめ」の段階に入ります。
ここでは本時の総括を行ったり、児童に学んだことや気づいたこと、感想などをノートなどに書かせ発表させたりします。
私の勤務する学校では、まとめは最後に赤枠で囲んで目立つようにします。
最後に、次の授業で行う内容を児童に示して、次の授業への興味・関心や見通しをもたせたりすることもあります。
学習指導案作成の留意点
学習指導案は、基本的には箇条書きで書いていきます。
できるだけ短く、簡潔にまとめながら書くようにします。
右側は指導上の留意点と評価がひと目で分かるように、例えば留意点の前には「・」を、評価の前には「○」を書くなどして、どれが留意点でどれが評価なのかがわかるようにします。
左側も箇条書きで書くことが多いですが、例えばT(教師)とC(児童)の会話形式で書く人もいます。
これは算数に多い気がします。
気のせいかもしれませんが。
ただ、授業観察で教師と児童の会話をすべてメモすることはおそらく難しいでしょうから、小学校教員資格認定試験では、会話形式より箇条書きメインで書くようにしたほうがいいかもしれません。
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